おうちに帰ろう

心茲にありと

「銀魂」ジャパンプレミア行ってきましたよ

2016年8月4日の第二弾実写化キャスト発表から年明けの桂小太郎ビジュアル公開

で期待が一気に高まり、待ち続けること約1年。

今年に入ってからは実写版桂小太郎を見るまでは死ねないと言い続けていた

映画「銀魂」のジャパンプレミアが6月28日、東京ドームシティホールで開催され

ました。

7月14日の映画公開まで待ちきれず、何とか手を尽くして行けることになり

参加してきました。

以下、長いです。

 

<舞台挨拶>

同行者が早めにチケットを引き換えてくれた席はなんとアリーナ。

チケット運があまりない私にとってはもうこれだけで十分といえるほどのラッキー。

会場の両側に設けられたキャストが入場してくる花道の3列後ろくらい。

登場口もばっちり見えて、あとは私の席側から岡田くんが出てくるのを祈るのみ。

イベント開始時刻は18:20だったのですが、10分くらい遅れたかな、はっきり

時計は見ていないのですが、場内が暗くなりMCの声が響きました。

そして正面スクリーンに主要キャストが一人ずつアップになりカウントダウン開始。

桂小太郎は11番。最後に銀さんで0になったところで、向かって右側のゲートのスモークが

炊かれて、うぉー、こっちだ!と興奮MAXとなったところから登場したのは

桂の相棒エリザベス。いきなりの出オチ。

仕切り直してキャスト陣の一番手は長澤まさみさんと岡田将生くんのコンビ!

このあと監督含めて両サイドから歩いて登場するのですが、二人だけで出てきたのは

岡田くんと長澤さんだけでした。

「夏だ!祭りだ!銀魂だ!」のテーマにふさわしく浴衣で登場。

手にかごとヨーヨーを持ち、かごには銀のボール(銀たま?)が入っていて

歩きながら場内に投げ入れてます。どうやらサインボールだったらしいのですが

残念ながらキャッチまではできず。

幕が開いてお二人が並んでる姿は、もはやこの世のものとは思えず。

(正直長澤さんにはほとんど目が行ってませんでしたが…ごめんなさい)

かなりの至近距離で歩いてくる姿を拝むことができ、相変わらずきれいな肌に

小さい顔、同じ人間とは思えない等身をじっくり堪能し

生きててよかったと思う数十秒でした。

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壇上にずらりと並んだキャスト陣と監督総勢15名。

高杉晋助役の堂本剛さんを除く主要キャストが勢揃い。いやー壮観でした。

これだけ人数多いと一人ひとりの話す時間もあんまりなくなっちゃうのかなと

思ったんですが、福田監督とムロさんがキャスト一人ひとりのコメントに

いちいち反応し、それに対して佐藤二朗さんが突っ込むという展開で

福田組のチームワークの良さを存分に発揮。通常の形式的な舞台挨拶では

ありえないような突っ込みの応酬で爆笑の連続でした。

通常だったら主演級の人たちばかりを集めているので

当たり前にコメントを聞いてるだけじゃ失礼と思った福田監督ならではの

気遣いなのかなーと思ったりしました。

岡田くんは一番最初に登壇したのに、コメントはかなり最後の方だったので

待ちくたびれてやっと喋れると思っていたのに

質問の内容を忘れるという安定ぶりを発揮。

そこからは両サイドから突っ込みの嵐を受けて「もういいです」と途中で

話を切り上げようとすると菅田将暉くんから「まさき〜」とたしなめられ

「お前もまさき!」とすかさず返し会場を沸かせました。

このあたりの瞬発力の良さは年々磨きがかかっているような気がします。

抜群の間でした。まるでネタ合わせしたかのような掛け合いだったので

ムロさんからも「ネタなの?」と聞かれて、

菅田くんは「初めてやった」と答えてましたが

映画「何者」のインタビューでも岡田くんのことをいじりがいがあって面白い

と話していたことがあったので普段からこういうやり取りがあるのかなと思いました。

また共演してほしいなぁ。

www.youtube.com

最後に小栗さんの「こんな感じが映画でも続いてます」というコメントで

舞台挨拶は終了。その後フォトセッションがあり舞台上で客席を背にして

記念撮影。「夏だ!祭りだ!」の小栗さんの掛け声のあとに

客席が「銀魂だ!」と唱和して終了。銀色のテープが打ち上げられて

イベントは終了となりました。

 

<本編上映>

もう舞台挨拶だけでおなか一杯になるほど大笑いしましたが

少しの休憩のあと、何の合図もなく場内が暗くなり上映開始。

まずはお馴染みの映画泥棒から。試写会でも流れるんですね。初めて知りました。

その後ワーナーブラザースのマークが出て本編が始まりました。

いや、このワーナーのマークも一筋縄では行かないところも銀魂で…。

という感じでもう冒頭から笑いっぱなし。

少しの隙間もなく笑いを入れてくる貪欲さが素晴らしかったです。

今回の実写版は「銀魂」でも人気の「紅桜編」というエピソードをベースにした

ストーリーで、アニメ版でも映画化されています。

基本的な流れはほぼこのアニメ版に倣っているのですが

細かいセリフだったり設定は実写版用に変えています。

小ネタの放り込みかたは「勇者ヨシヒコ」っぽくもあり

違和感なく世界観が共存しているのはもともとこの2作品が親和性が高いからでしょう。

それやって大丈夫?映画でやる以上は一応仁義は切ってるんだよね?

っていうシーンも多々。

カメオ出演的に意外な俳優さんも登場し、

最後のエンドロールでは「ええ!?」と声が上がる場面もありました。

これは映画を見てのお楽しみ。わかる人は出てきたときにピンと来るはず。

私はわかりました。

 

銀魂」は実写映画化されることになってから、

アニメ版をぽちぽち見始めた程度ですが

紅桜編ですっかり桂さんの魅力にはまり、

これを岡田くんがやるのかとわくわくが止まらず

作品そのものにもギャグとシリアスの塩梅とありえないストーリー展開に

毎回爆笑して楽しんでいたので、どこまで実写化で再現できるのかと思ってましたが

再現というレベルではなく、漫画、アニメとは違う生身の人間が演じる面白さを

きちんと生かし、それでいて現実離れした原作の世界観を損なわず

原作を知らない人でも楽しめる作品になっていると思います。

 

シリアス場面では銀時、桂、高杉の子ども時代も繰り返し出てきて

松陽先生の教えとともに一緒に学んだ同士がそれぞれ今は違う生き方を

していることを強調し、特に桂はほとんどお笑いパートに絡んでおらず

マジメ担当。高杉と向かい合うシーンでは桂のセリフの声のトーンが

他の銀魂のセリフと一線を画す調子で素晴らしく

ずーっと聞いていたいと思いました。もっと喋って。

 

後半短髪になって登場したときは女性的な美しさもあり

プロデューサーの松橋さんが桂は

「小栗くんと同じくらいの身長で女形ができるキレイな人」という

ことで岡田くんに決めたそうです。

実は福田監督の奥様が絶対桂は岡田くんじゃなきゃダメだといって

譲らなかったらしいので、奥様に感謝です。



そして主演の小栗さん、実はちゃんと作品を見たのが

宇宙兄弟」くらいなんですよ、私。

花より男子」も「花ざかりのきみたちへ〜イケメンパラダイス」も見てなくて

(ほんとすいません)

最近の「CRISIS」やちょっと前の「BORDER」も観ていないというド素人なのですが

こんなにコメディ演技がはまる人だと思ってませんでした。

とぼけながらも男気を感じさせるところは銀ちゃんそのものでした。

あと、一番印象に残ったのは橋本環奈ちゃんの神楽ちゃん!

橋本環奈ちゃん、小柄でかわいいのですが実は声がハスキーで

アニメの神楽ちゃんと声質が全く違うので、あの特徴的な話し方にはまるんだろうかと

思っていたのですが、アニメ版とは違う神楽を作りあげ

違いは全く気になりませんでした。

よく変わる表情とキレのいい動き、小柄な体の全身を使って神楽を表現し

かわいくて強くて変態な神楽ちゃんをイキイキと演じて素晴らしかったです。

 

高杉役の堂本剛さんは賛否分かれるかもしれません。主要キャラのうち

原作に一番イメージが遠いのが剛さんで、あまり似せることを意識していなかった

のかなと思いました。それでも映画の高杉としてはちゃんと成立していて

ダークな雰囲気の中にかつての同志としての思いが残っている片鱗を匂わせて

独自の高杉を作り上げていました。私はアリだと思いました。

 

そのほかのキャストも皆さん素晴らしくここでは書ききれないほど。

映画公開されたらもう少し細かいところまでちゃんと見て

改めて書きたいなと思います。(書ければね…)

 

実写化が発表されたときに原作者の空知先生は

「メンバーが豪華だろうと原作が原作ですから基本泥舟。全員銀魂と一緒に死んでもらう事になります」「漫画の実写化はイメージと違うと叩かれるのが常ですが、もう今さら何をやっても読者の皆さんの銀魂のキャラ像はブレないと信じていますし、ここに集まってくれた方々はそういう覚悟もした上で、それでも泥舟でもいいから銀魂に乗りたいと言ってくれた方々ですから、そんな人達の作るまた別の形の銀魂ならコケてもいいから見てみたいな、見てもらってもいいかなと思ったのが実写化をうけた僕の率直な気持ちです」

とおっしゃってました。

乗ってやろうじゃないの、泥舟、という気持ちで待ち望んだ作品。

泥舟だったかどうかは、公開されたあとにわかるのかもしれませんが

映画を見た後の感想は、乗ってよかったよ!泥舟!沈まないように頑張って宣伝するよ!な気持ちです。

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映画公開が待ち遠しいです。

 

「小さな巨人」最終話 -私的には山田春彦物語

小さな巨人」が終わってもうすぐ1週間。

もっと早く書こうと思ってのに、次の回がないと思うと気が抜けたのか

なかなか書けないままずいぶん日が経ってしまいました。

 

まぁー、一言でいうと駆け抜けた日々って感じでした。

4月10日の先行試写会から始まって

6月18日の最終回まで2か月ちょっと。

毎週日曜日夜はちょっとしたお祭り状態で

その後はオンデマンドで繰り返し見ながら

スクショを撮りまくり、結局全10話で撮ったスクショが2743枚。

いやー、撮った撮った。

こんなにスクショを撮ったのは初めてです。

 

今このブログを書く前にもう一度最終話を見返してたんですが

感動するとか余韻が残るというような感じはあまりないのですが

面白いことは面白い。見てると引き込まれるのはやはり役者さんの

圧が半端ないからでしょうかね。

100%→200%→300%ときて打ち止めかと思いきや

最終話で500%に跳ね上がった小野田一課長の確信。

香坂さんの何度でも覆される推理ならぬ妄想。

そのやり取りの中での小野田一課長の

「キャップは!ここにありました!!」

という迷セリフまで飛び出しました。

大真面目にやってるからこそ爆笑を誘う演技の連続。

クライマックスは第一話で小野田一課長が香坂さんに向かって

「この捜査一課長小野田義信の目を見て言えるのか」と

わざと香坂に背を向けて言ったセリフを

香坂が小野田一課長へのお返しとばかりに

わざわざ後ろに下がって横を向いて明後日の方を向いて

「あなたの正義をこの私の目に見せてください!」

(指をVの字に広げて目を指す)

これは、先行試写会後の舞台挨拶で小野田一課長役の香川さんが

「この”目を見て言え”ってセリフ、毎回あるみたいなんで

面白いからどんどん離れて言ってやろうと思って。

最後にものすごく遠くから言ったら面白いんじゃないか」って

仰ってたのを逆にしたんですね。

面白い演出だなぁと思いました。

 

全10話で解決したのは2つの殺人事件のみ。

その殺人事件に関連した警察組織の陰謀はもみ消されたままという

結末はすっきりしたものではないかもしれません。

警察組織の闇の証拠となる17年前の事件の帳簿の切れ端は

小野田一課長から香坂に渡され

おそらく小野田一課長が所轄から捜査一課長に上り詰めるための

切り札として使ったのがこの切れ端でそれが香坂の手に渡ったということは

今度は香坂がそれを使って捜査一課長に上り詰めるのでしょう。

怪物の座も世代交代です。

 

「我々警察官は法の下に国民を守る

しかしその警察官を守る法律は存在しない。

己を守るためには戦うしかない。」

 

最後のセリフは第一話と同じ。

香坂は戦うための大きな武器を手に入れました。

 

すっかり香坂さんに心酔している山田くんですが

何かあればあっという間に香坂さんは山田を裏切ることでしょう。

かつて香坂さんが小野田さんにされたように。

 

さて、最終話の山田くんですが

憑き物がとれたようなすっきりした顔で

香坂さんと二人で朝のコーヒーを飲むシーンがあり

これまでの険しい表情だけじゃなくようやく普通の青年の顔が見れました。

 

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そして山田父が内閣官房副長官を体調不良を理由に辞任することになり

報道陣に囲まれている父を遠くから見ている顔は

父への復讐から警察官になろうとした駄々っ子のような顔ではなく

父に対して憐みの感情すら持ちながら警察官として全うする決意が

現れたような凛々しい表情でした。

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出世のことしか頭にない一匹狼のエリートから始まり

チームで事件を解決する面白さを覚え

父が関連している事件を知り誰にも言えずに悩んで

一人で何とかしようとして失敗し香坂さんの有難みを知り

父と対面してボロボロになりながらも

香坂さんとの絆を選び、最後は父との確執を乗り越えた山田くん。

このドラマで一番変化を見せてくれたのが山田でしょう。

見ているこちらも今度は何をするんだ?山田?と思いながら

愛しい想いで見守り続けました。(突っ込みも愛あればこそ)

小野田一課長のところに向かう香坂さんに向かって

 

あなたはいつもそうやって背負わなくていいものまで背負ってきた

僕らは組織の中ではとても小さな存在なんです。

ですがあなただけは違う

たくさんのものを背負ってきたあなたの背中は

僕にはとても大きく見えた

それはきっとみんなも同じです

あなたは組織という巨大な怪物に立ち向かえる

小さな巨人なんだ

 

というシーンでは

「タイトルロールを言わせてもらえるような存在になったのね」と

感慨深かったです。(香坂さんにまんまと騙されて…とも言えますが)

 

この「小さな巨人」の山田春彦という役は

岡田将生くんがこれまで演じた役の中で一番世間的に注目された

役だったのではないでしょうか。

低めだけどよく通る声に口跡のよさが際立つ喋り方が

広く認知されたのは大きいのではないかと思います。

舞台を見たことある人であれば岡田くんの声質の通りの良さ

めちゃくちゃ聞き取りやすい話し方を知っていると思いますが

テレビだけだとここまでわからなかったと思います。

その後に出演したバラエティ番組のぐるナイでメニューを読むときに

「いい声!」と声がかかっていたのはこのドラマの影響だったと思います。

大杉漣さんからは「舞台俳優!」って声も)

 

そして何よりスーツ姿の美しさ。

美形であることが必要な役ではなかったけど

見た目の美しさがこのドラマの大きなエッセンスに

なっていたことは確かです。

長谷川さんとの二人で並んだ絵面のはまりようは

大きな魅力の一つだったと思います。

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視聴率もよかったようですし、ぜひ続編、そして山田警部補の華麗なる日常の

スピンオフもお願いしたいところです。

 

 

 

小さな巨人第9話 覚書

小さな巨人」第9話の続きをもう少し。といいつつ長いです。お暇な方どうぞ。

 

とにかくいろいろな対決シーンの多いこのドラマ。

今回は岡田将生くん演じる山田春彦が父親と対面するシーンと小野田一課長に

取り調べを受けるシーン、この二つが対照的でした。

 

まず山田と父が対面するシーンは今回が初めて。父への絶望から捜査一課長に

ならなければならないとずっと言い続けていた山田父はどんな人なのか

父に軽蔑されて存在しないもののように扱われていた山田はどのように父と

接するのか、見ているこちらも緊張しました。

 

山田家の応接室?のようなところで待つ山田。父が入ってくると立ち上がって

「ご無沙汰しています」と一言。こういうところ大変礼儀正しい山田くん。

「まさかお前が犯罪者になるとはなぁ」

「あなたに言われたくありませんね」

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眉間に皺を寄せて厳しい顔を作り、早明学園の裏帳簿のコピーを見せながら

17年前から父が早明学園から数回にわたり賄賂を受け取り

新たな学園開発プロジェクトのために国に認可を下すように便宜を

図っていたと詰め寄ります。ここまではまだ冷静さを保ちつつ

険しい顔のまま。そして山田父はここで山田に背を向けます。

父の背中に向かって山田は言葉を続けます。

「この破れたページに何が書かれていたんですか

それは17年前のあの事件(まつやまさん死亡事件)にも何か関わりがあるんですか」

ここで声が震え始めます。

 

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「僕は今でも覚えてます。あなたは隠蔽の指示をした」

少しずつ泣き顔に。

「死んだ人間はどうでもいいと言ったんだ」

荒ぶる声。

「それまであなたを必死に支えてくれた部下の命よりも

自分の利益を取ったんです。

犯罪者はあなたのほうだ」

怒りで顔が歪みます。父は背を向けたまま無言。

答えを求めるように

「何も言わないのであればこの裏帳簿を公表させていただきます。」

ここで父はようやく向き直り

「春彦。お前こんなことがしたくて警察官になったのか」

表情がこわ張る山田。

「やりたければ勝手にやれ

茫然としているとノックの音がして小野田一課長が入ってきます。

ここで父と小野田一課長に挟み撃ちに。

驚く山田に一課長からはさらに追い打ちをかけるような言葉が。

「山田、副長官が受け取ったのはただの政治献金

業生は外務省から一流企業までこの国を支える礎と

なって働いてくれているんだ

副長官は国のためにそのお手伝いをされた

お前のその青臭い自己満足の正義と副長官の行ってこられたことと

どっちが国のためになっているんだ」

小野田の言葉を聞きながらただただ涙を流す山田。

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肩が震え今にもしゃくり上げそうになるのをこらえるように下を向き

唇をかみしめる。

子どもが親に反論して諭されて何も言い返せない悔しさを抱えたような表情。

そこへ父の強烈な一言

「小野田くん、この男連行してくれ。不法侵入だ」

ふり絞るように「ぉ父さん…!」と声を出します。

一瞬驚いたような顔をしたあとに

父はこの世で一番残酷な一言を言い放ちます

「誰のことだ?」

ここから山田は「父さん」しか言えなくなり

ひたすら「父さん!」と呼び続け、最後は小野田一課長に抱えられるようにして

最後は言葉にならない「うぁーーーー!」と叫び声を出しながら連れていかれました。

 

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最初は父を糾弾するつもりで一生懸命ガードを作って対面し

背中を向けられるとどうにかしてこちらを向いてほしい、そして事実は違うと

言ってほしいと願っているように泣きながら怒りを露わにする顔

小野田一課長の言葉に言い返せないままただじっと見つめながら涙が

流れていることにも気づいていないような茫然とした顔

そして父の残酷な言葉によって抑えていたものが一気に溢れて

顔がゆがみ絶望で立っていられない状態で部屋から出ていく姿。

父役の高橋英樹さんと小野田役の香川照之さんというどちらも迫力のある

お二人の俳優さんに対して繊細さと真っすぐさで打ち返す堂々たる姿でした。

いわゆる濃ゆいお二人に岡田くんの中から発せられる清廉さのバランスが

絶妙でした。

 

その後、なかなか口を割らない山田に対し、小野田一課長が直々に取り調べを

行うことになり一課長の部屋に呼ばれます。

ここで山田と小野田が二人きりになりました。

硬い表情の山田に小野田は

「ま、茶でも飲め。ざっくばらんに話そう」と笑顔で語りかけます。

 

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湯呑の蓋をとり、お茶をすすりながら

「取り調べでもずっと黙ってるそうじゃないか。大した根性だ。

誰かに義理立ててもしてるのか」

という小野田

奥歯を噛みしめる山田。(顎の付け根の部分が小さく動いたのが見えました)

小野田はソファに座ったまま山田の方に体を向けて

「山田、取引をしよう」

顔をわずかに動かす山田。

「お前が知りたいのは17年前の事件のことだろう」

眉を少しひそめる山田

立ち上がって捜査一課長のデスクの前に行く小野田

「そこで何が起きお前の父親が何をしたか、私は知っている」

小野田を睨む山田

 「それは歴代一課長の申し送り事項だからだ」

ここで椅子を勢いよくどかす小野田。(椅子の使い方が効果的)

顔を少し上げる山田

小野田がうやうやしく棚を開けると金庫が入っている。

「言っておくがこれはただの箱じゃないぞ」

思わず、という感じで足が一歩前に出る山田

「歴代捜査一課長が太刀打ちできずに

苦渋の末に飲み込んできた敗北の痛みだ傷だ無念だ(たたみかける)

その無念が積み重なって代々引き継がれてきた、巨大な棺桶なんだ」

このセリフの間、小野田と山田の顔が交互に映り

小野田は少し笑顔、山田はふらふらと前に歩みながら顔は金庫を凝視したまま

唇はわずかに震えています。

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「お前がこの中身を見たければ捜査一課長になるしかない

だがお前はこれを見たいだろう。開けてやろうか」

この開けてやろうか、の言い方が少し首を傾げながら顔は笑ってて

子どもに言い聞かせるような言い方で、山田のプライドを逆なでします。

言われた山田は唇をきゅっと真一文字に結び、顔全体が震えています。

涙が今にもこぼれそう。

 

「代わりに教えてくれるだけでいいんだ

横沢はどこにいる?裏帳簿はどこにある?」

笑顔が消える小野田

唇がわずかに開き、眉間の皺はより深く

知りたい気持ちと香坂さんを裏切れない想いの間で葛藤しているようです。

「話してみろ、山田」

歩きながら身体を少しひねりまた笑顔を作る小野田。

(この緩急、香川さんほんとにお見事としか言いようがない

少し唇が開いてしまうのを抑えるように

必死に口を結ぼうとして顔がこわ張る山田

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「お前の知りたいものはあの中にあるんだぞ」

山田を見つめる小野田

「それを言えば父が何をしたのか、本当に教えてくれるんですね。」

顔の皮膚が波打つように動きふり絞るように答える山田

取調室に入ってから初めて声を発しました。

小野田はゆっくりと山田の前に歩み寄り、じっと見つめます。

「山田、この私の目を見ろ。」

笑顔で

「この私を信じろ」とこれ以上ないくらい優しい口調で言います。

小野田の目を見る山田

口は真一文字に結んだままですが、涙が流れわずかに唇の端があがり

微笑んだようにも見えました。

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ここでの岡田くんは完全に受けの芝居。セリフは一行のみ。

動きも大きくありません。父と対峙したときは攻めに行ったところ返り撃ちにあって

ぼこぼこにされるお芝居でしたが

今回はじっくりひたひたと忍び寄る一課長の攻めをじっと耐えて受けるというお芝居。

香川さんの手練手管の前でただ立ち尽くしわずかな表情の変化で山田の気持ちの

葛藤を表現し、香川さんと向き合ったところはしびれました。

 

今回の山田の出番はこの2つの対決シーンが山場で、後半は香坂vs小野田で

クライマックスを迎えました。

小野田は山田に対しては笑顔を交え声を荒げることもほとんどなく諭すように

迫りますが、香坂相手だと声を荒げ挑発し恫喝し指を差し上からのしかかるように

追い詰めていきます。この違いが面白く、なぜ香坂相手だとここまでムキになるのかと

思うほど。何か特別な感情があるのか。

最後に裏帳簿の1枚目の破れた切れ端に書かれた名前が

「香坂敦夫」香坂の父だったことと何か関係があるのか。

「本当の裏切者はお前の父だったんだよ」と至近距離で迫るところは

ギリシャ悲劇を思わせる大仰さがコントにも見えてきて

感心するやらおかしいやらで大変でした。

 

香坂が「山田がしゃべったんですか」と小野田に聞いたとき

「お前が安く値踏みしたお前の絆なぁ、山田だが

結局何にも喋んなかったよ」

このセリフを言うときも「喋んなかったよ」で少し首を傾げる仕草を見せたりして

山田について何かを語るときはどこか子どもを見るような感じになるのは

何なんでしょうかね。

回想で

「話すことはありません。留置場に戻してください」

と泣きながらも毅然とした態度できっぱりと言い切る山田を

「さすが私の運転担当だった男だ」と嬉しそうに言ったり。

香川さんのこの場面での小野田一課長の演技は多種多様な恫喝の方法を

並べてみせてもらってようで、満足度高かったです。

対する香坂の長谷川さんもどんどん表情が崩れて言って

呆れるほどの熱量で、テレビドラマとは思えない舞台のような迫力でした。

 

山田はハードな対決シーンもありつつも基本的にはイタイ人なのは

さんざん書いてきましたが、今回も突っ込みどころがちょいちょいありました。

冒頭、山田が横沢を連れて逃げて大騒ぎになり

自宅謹慎を言い渡された香坂が家に戻ると

「お客さんが来てるわよ」と妻の美佐さんに言われて部屋に入ると

山田と横沢が来ているシーン。

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これは前々回、お中元を贈ってたことが効いてましたね。

「将を射んとする者はまず馬を射よ」と奥さんにできる部下という認識を

植えてまんまと部屋に上がるという。

そして自分のせいで香坂が窮地に立たされているというのに

涼しい顔で「お邪魔してます」とこんなときでも礼儀正しいお坊ちゃま。

 

 

その他、一生懸命眉間に皺寄せて険しい顔してても

ふとしたときに優しい顔になるので、根は純粋で優しい子なのねぇというのが

垣間見えるところもツボでした。何のかんのいってかわいいやつなんですよね。

山田っち。

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香坂さんを伺うように見るところがかわいくて。

 

毎回毎回たくさん突っ込みを入れながら楽しんできた「小さな巨人」も

残すところあと1話。

日曜夜のお祭りもあと1話と思うと寂しいですが

最終回でもいろんな顔を見せてもらえると期待してます。

 

 

 

小さな巨人第9話「お父さん、父さん、父さーん!」

小さな巨人」第9話。いよいよセミファイナル(だから違う)

 

とうとう山田くんと山田父の確執について語られました。

なぜ山田くんがどうしても捜査一課長にならなきゃならないのかの理由も。

 

「僕の父は昔から僕の存在などないもののように扱っていました。

でも父はキャリアとして警察組織のトップにたち日本の治安を守る刑事課長

という立派な使命を果たしていた

僕も父のような人間になるんだと誇りに思っていたんです。

それがあるとき崩れ落ちた。

父の運転担当だったまつやまよしのりさんという方が亡くなったんです

自殺か他殺かも判明しない不審な死でした。

まつやまさんは僕のことを唯一認めてくれていた人でもありました

勿論父が事件の真相を突き止めてくれると信じていた

けど聞いたんですよ

父が部下に指示を出しているのをもういい。捜査を打ち切れ。自殺として処理しろ。死んだ人間はどうでもいい。

生きている組織のほうが大事だ

全て隠蔽しなさい

父は事件の隠蔽を指示していたんです

松山さんは父が政界に出るためにいろいろと手を汚すこともしていた。

父にとっては彼が秘密を抱えたまま死んでくれたことは都合がよかったわけです。

正義を守るべき人がまるで逆のことをしていた。

全ては幻想だったんですよ

父に対する誇りなど消えて後に残ったのは怒りだけだ

この事件は未解決のままです

それを掘り起こし父の悪事を暴いてやる、そう思って今まで生きてきました

松山さんが亡くなったのが今学園のある豊洲、その事件が17年前

父と早明学園との癒着が始まったのも17年前

これは僕の勘ですが、単なる偶然ではない

今ならそれが暴ける

 

理想としていた父の姿は幻想だった、裏切られた、だから復讐する。

というロジック。へ?おいおい、それってストーカーじゃない。

なんと山田くんは根っからのストーカー気質だったのでした。

思い切って父と対面し、そのことを告白したら父に

「春彦(ここちょっと萌えた)。

お前こんなことがしたくて警察官になったのか」と言われてしまうのもしょうがない。

一生懸命眉間に皺寄せて頑張って対峙したのに

(父は背を向けたまま)振り返りざまにそんなこと言われたら

泣くよね、そりゃ。顔がどんどん崩れて子どもの顔になっていく。

↓グーグル先生懇渾身のコラージュ。

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小野田一課長も山田に向かって

「お前のその青臭い自己満足の正義と副長官の行ってこられたことと

どっちが国のためになっているんだ」と言い、何も言い返せず

悔しそうに下を向く山田くん。

とうとう父には

「小野田くん、この男連行してくれ。不法侵入だ」と言われて

さらに追い打ち。もう山田くんのハートはずたずた。

ふり絞るように「お父さん」と言っても

「誰のことだ」と言われてしまう。

最後は何も言葉が出ず「父さん、父さん、父さん」と叫ぶだけの

山田くんはあまりにも愚かで愛しく切ない。

ずっと父のことを「あなた」「あの人」と呼んでいて

ようやく「お父さん」と泣きながら言ったのにこの仕打ち。

小野田一課長に抱きかかえられるようにして連れていかれちゃいました。

あまりにも山田くんは純粋でナイーブで警察組織の中で戦うには

武器がなさすぎた。

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トーカー気質の困ったちゃんとはいえ、17年もの間その思いを秘めながら

恐らく必死に勉強し、東大に入り警視庁捜査一課長の運転担当まで来たのだから

優秀なんだろうと思いますが心が子どものままだった。

 

小野田一課長も山田くんの取り調べに際しては香坂さんを追い詰めるような調子では

なくお茶をすすめたり、取引をしようと言ってみたり

「話してみろ」と体をくねらせたりと優しく追い詰めます。

ゆとり世代対応?)

しかし一途な山田くんは香坂を裏切ることはしませんでした。

やはりピュア、どこまでもピュア。

↓小野田一課長の目を見ろと言われて口を真一文字に結び少し微笑んだようにも見える。それでも香坂さんのことは裏切りませんでした。流れる鼻水までもきれい。

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山田くんは留置場に捕らわれたまま、17年前の事件の裏切者は香坂父だったと

小野田一課長が香坂に詰め寄ったところで終わり。

いよいよ最終回へ。山田の笑顔を見ることができるのか?

 

実は今回、山田くんの泣き顔もさることながらつくづくすごいと思ったのは

小野田一課長演じる香川照之さんの持ち手の多様さ。

どんだけ抽斗があるんだろう?と今更ながら感服。

時間あればそのあたりも細かいつっこみどころと合わせて改めて書いてみたいと

思います。小野田一課長まで思わずスクショ取りましたわ。

 

 

 

小さな巨人第8話〜裏切者は誰?

我ながら頑張ってる更新。

前回は200は100の2倍で大いに笑かして頂きましたが

今回は控え目。早々に横沢は300%クロだ、と言っただけでした。

 

基本に立ち返って「敵は味方のフリをする」の展開になりました。

江口刑事逮捕を巡って捜査一課と所轄の騙しあい。

そして、横沢の妻亜美も三島の携帯を使って横沢と連絡を取り合うなど

そこかしこに騙しあいが。

所轄の香坂たちが捜査一課の裏をかいて横沢確保なるかといったところで

結局香坂たちを見張っていた捜査一課の藤倉たちが横沢を横取りしていきました。

 ↓おい!横取りかよ!と横沢を連行する捜査一課の面々を睨む

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所轄は利用されるだけか、と失望しているところへ藤倉が横沢を豊洲署へ

連行してきました。

藤倉が同期の香坂にお前たちが捕まえた犯人だからお前たちに取り調べる権利があると

横沢を所轄に引き渡しました。

 

そして取り調べを始める…はずだったのですが、横沢は取調室から消えていました。

山田も姿が見えなくなっている。

 

ジャジャジャーン!(ノンフィクションが流れる)

香坂はここで横沢に警察内部の情報を流していたのは山田であることに気づきます。

 

「敵は味方のフリをする。全ては味方だと信じていたあの男の仕業だったのか」

 

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やりやがったなぁ、山田!

 

 最初から横沢を取り戻すつもりで連絡を取り合っていた山田。

香坂と藤倉の同期の絆に助けられ、横沢が豊洲署に連行されるという大チャンス。

藤倉さんサンキュー!って内心思ってたのかなぁ。

 ↓マジか!戻ってきたぞ!の顔

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↓「叫べ叫べ叫べ〜♪」でカットインしてくる山田の顔。

CDTVでこの歌詞のところで自分の顔がアップになってほしいと言ってましたね)

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香坂さん、いったい何回騙されるんでしょう。人が好すぎます。

信じていいのは藤倉さんだけかもしれない。

 

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 山田と父との関係を表すセリフがまた少し登場します。

「家族ですか。僕なら一生会いたくないですけどね。あんな父親となんて」

 「裏帳簿は父親の過去を知るブラックボックスのようなもの」

 

また山田は香坂に父との関係についても質問します。

「香坂さんはどうなんですか。お父さんとは」

(やっぱり香坂さんのことがもっと知りたいんだね)

そこで香坂は父が富永から左遷させられたことを話します。

 

父親の過去を知るためにどうしても横沢の持っている裏帳簿が欲しい山田。

裏帳簿を見られたくない富永元一課長。

元一課長に頭が上がらない小野田。

富永元一課長に左遷させられた香坂父。

どうやら全ての因縁が17年前に起きた何かの事件に絡んでいる様子。

来週はいよいよセミファイナル(いや、その使い方間違ってるから)

 

またしても逮捕されるらしい山田っち。泣きそうな顔で小野田一課長に

17年前の事件について教えてほしいと懇願している予告編。

しかしこれまでの流れで予告編に出てる部分はほんのさわりのことが多いので

もっとすごいことが起きそうです。

恐らく撮影がツメツメで後半部分はまだ撮影中か編集中かなのだと思います。

残り2話!

なんだかよくわかんないけど、ぱぁーっと派手に何かをやっちゃってください。

www.youtube.com

小さな巨人第7話〜200は100の2倍です

第7話のハイライトは山田が香坂に送ったお中元と

小野田捜査一課長の200とは100の2倍だぞ

この2点かな。

 ↓山田くんが香坂に送った39800円の松阪牛。こんなもの上司に送る人見たことない

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前回のドラマチックな山田逮捕劇から始まった第7話。

どうなる!山田?と思ったけど

取り調べで自分が江口に呼び出されて現場に到着したときには

江口はすでに死んでいて、自分も何者かに後ろから頭部を殴られたことを

供述。あっさり山田の殺人容疑は晴れるっていうね。

それでもなかなか山田は釈放されず

事件解決のためにどうしても山田の話が聞きたい香坂は

「山田を取り返す」と「敵の敵は味方」の論理で

山田の敵である山田パパに直談判して無事山田を釈放。

豊洲署に戻ってきた山田は香坂に

「まさか父を使うだなんて。香坂さんも残酷なことをしますね。」

といいます。

 

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香坂に言わなかった理由は

「早明学園の不正に関わっている政治家がいます。

それが僕の父だったんです。

父は官僚になる前は刑事課長だったんです。

裏帳簿の実物があれば

父の不正も明らかにできる

僕にとっては譲れない問題です。

その証拠をつかむまでは

どうしても香坂さんに言えなかったんです。

すみませんでした。」

 

意外とあっさり謝ります。

だったらなぜ逃げたのか。逃げおおせるとでも思ったのか。

意外と衝動的な山田くん。捜査一課長への道はまだまだ遠い。

 

それにしても「残酷」なんて言葉なかなか使わないですよね。

山田と香坂の二人のシーンになると途端に舞台調な芝居になるところ

かなり好きです。

「香坂さんに礼を言うべきですか」

「香坂さんの勘には敵いませんね」

などなど、普通の会話ではあまり聞かないセリフが続々。

この二人が話してると何の違和感もない。

冷静に考えるとヘンなんだけど、見た目に現実味がないので

しっくりきます。

もっとやってほしい。

 

そして山田はどうやら父を告発したいようですね。

どんな理由かは知りませんが。

ちゃんと山田と父の確執もストーリーに絡んでくるようだし

高橋英樹さんという大御所をキャスティングしているくらいなので

結構重要な鍵になるのでしょう。

 

第7話はそれまでもちょっと?と思うシーンは多々ありましたが

あからさまに笑えるシーンが多く出てきて

思い切ってネタドラマに振り切った回だったかもしれません。

とにかく小野田一課長の「知ってると思うが200は100の2倍だぞ」の

には爆笑しました。

来週は300%になるようなので最終回には1000%になるのかも。

もうストーリーはどうでもいいや。芝居合戦を思う存分楽しみたいと思います。

↓香坂さんに「我々所轄の仲間が殺人容疑で疑われた事件でもある」と言われて

仲間?とちょっとどきっとした表情で香坂を見る山田くん。内心嬉しそう。

すっかり所轄の人間になりました。

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「小さな巨人」豊洲署編始まりました

4月から始まった日曜劇場「小さな巨人」ですが5/14放送の第五話で

芝署編が完結。5/21からは豊洲署編となりました。

 

豊洲署編では山田の謎も明かされるようですが、捜査一課長にどうしてもなりたい

山田。これまでにどんな言動があったから振り返ります。

 

芝署編では香坂からなぜ父(内閣官房副長官らしい)のようにキャリアにならなかったのかと問われると激高し

あなたにはわからない!僕だってそうなるつもりだった。

それが正しいことだと信じていた。だけどそれが目の前で崩れ落ちていったんだ。

それまで信じていた自分自身が許せないほどの怒りですよ。

その僕の絶望はあなたにはわからない。言ったでしょ。僕は捜査一課長にならなきゃならないんです。キャリアではなれない捜査一課長はノンキャリアしかつくことができないポストなんです。この道を選んだのは僕なりの戦い方なんです。」

というシーンがあり、何やら過去に秘密があるっぽい。(大した秘密じゃなかったらどうしよう…)

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初めて山田が声を荒げるシーン。そしてそのあとに我に返って口を抑える一連の仕草は

色っぽかった。

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また小野田捜査一課長が犯罪に絡んでいるらしいとわかると怒りで顔を崩し

「捜査一課長は警視庁の顔なんです。不正に手を働くなど絶対にあってはならない!」

このときも怒りで大きく顔を歪めます。

 

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次に前捜査一課長の三笠署長が不正を行っているとわかったときは

「私は三笠署長が許せません。捜査一課長として名が刻まれた方というのはは東京の治安を先頭にたって守る我々警察官の模範となるべき存在なんです。

その誇りをあの方は汚した。必ず捕まえなければならないんです。」

このときもかなり強い口調で訴えます。

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なにやら捜査一課長はすべての正義の象徴と思っているような勢い。

(一体何があったんだ?)

ちゃんと↑の発言の根拠は教えてくださいね。

 

かくして香坂とタッグを組み三笠署長の犯罪隠蔽を暴き事件を解決します。

 

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事件解決後、香坂から握手を求められる山田。

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このまんざらでもない顔がかわいらしいですね。(嬉しいくせにー。)

トーカーからバディになりました。

 

そんなこんなで終わった芝署編。

殺人事件は解決したものの三笠署長の隠蔽については

お咎めなし。本当の敵は警察組織そのもの、という小野田捜査一課長の

言葉とともに芝署編は終了。

 

冒頭は走る香坂。その先には逃げる山田。

山田が手錠をかけられて連行されるところを茫然と見ている香坂。

いきなりこんなシーンから始まります。

 

どうしても捜査一課長になりたい山田は、父のコネを使った捜査手法に不満の声があるとかいうよくわからない理由で豊洲署へ異動、香坂と同じチームに。

一度はバディっぽくなったけど、所轄に異動となりへそを曲げたのか

無表情に仕事をこなす山田。

しかし、元捜査一課長が専務を務める学校法人早明学園の経理課長が行方不明になった

事件の捜査を始めたところから、山田の単独行動が増えてきて

山田の行動を不審に思った香坂から詰め寄られると

自分は1年後に捜査一課に戻る人間、あなたたち所轄の人間とは違う、と反抗的な態度に。

 

そして早明学園にはどうやら政財界との癒着関係があり、その潜入捜査のために

内偵している山田の新人時代の研修担当だった江口(ユースケ・サンタマリア)から証拠を掴んだので来てほしいと呼び出され、尾行していた香坂と三島(芳根京子)が

現場に到着すると、江口はすでに死んでいて傍らに立ちすくむ山田の姿が。

香坂たちに気づいた山田はその場を逃げ出し、冒頭の場面に戻ります。

 

どうなる山田!?で次回へ。

 

このドラマ、とにかくアップが多いので、表情の変化を追いかけるのが楽しく

やたらスクリーンショットを取ってしまうのですが

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江口と話した後に香坂が現れ、無表情を装う顔や

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「僕は捜査一課長に戻る人間、所轄の手助けをしてるんだから感謝してほしい」と

わざと(?)嫌味なことを言う悪い笑顔や

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香坂から江口と会っていたことを指摘されたときの振り返りざまの見返り美人ショット

(そうそう振り返りざまの美麗ショットも多いんですよね、このドラマ)

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僕たち(たち?)には最初から味方なんていないんですよ、自分の身を守るのは自分しかいない、それを教えてくれたのは香坂さん、あなたですよ

という愛と反抗が混ざった表情(このこの)

 

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さらに香坂に詰め寄られると「僕にだって言えないことがあるんだ!」とまるで反抗期の中学生のようなセリフとともに苛立ちを露わにする顔

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江口が殺さている現場で立ち尽くしてるところを香坂たちに見つかり、恐る恐る振り返る顔見返り美人パート2)

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追いかけてきた香坂に向かって「もっと早く香坂さんに報告すればよかった…」と

涙ぐみながらつぶやく切ない顔(これは反則)

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パトカーの音に驚き微かに怯えを浮かべる顔(どこから見てもヒロイン!)

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屈辱と後悔と香坂に一縷の望みを託すような表情。(香坂さん助けてー)

 

 この回だけでも結構な振り幅の顔を見ることができました。

 

ドラマとしてはいろいろと突っ込みどころがありつつも展開が早く

俳優さんたちの濃い演技と勢いで寄り切ってますね。

岡田将生くん演じる山田も東大出のエリートらしいんですが

脇も甘いし隙だらけで捜査一課長にほんとにこれでなれるのかい?と言いたく

なるような困ったちゃんなのですが、そこが却って愛しく

香坂さんも思わず助けずにはいられないのでしょう。

 

ここまでの回を通して一番好きなシーンの一つがこの車中で二人が

会話してるシーンなのですが、

 

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それまで山田に対して腹立たしい思いを抱いていた香坂が力を抜いた口調で問いかけるところ。

尾行中なのでひそひそ声で話していたからなのですが、ぐっと距離が近づいた感じがして

私が山田だったら嬉しくなるなぁというシーンでした。

二人のセリフの口跡も美しく、もっと会話を聴いていたい!と思わいました。

 

山田くんは香坂さんが大好きなので、香坂さん、絶対助けてあげてくださいね。

「山田を取り返す」って素敵な響きです。

 

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