「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」
2016年8月3日(水)本多劇場にて
「ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~」見てきました。
作・演出 ケラリーノ・サンドロビッチ
出演:古田新太 成海璃子 賀来賢人 大倉孝二 入江雅人 八十田勇一 犬山イヌコ 山西 惇
映画「帰ってきたヒトラー」をちょっと前に見た後で
同じような話になるのかなとちょっと思ったりもしてたんですが
サブタイトルにある通り、「ほとんど、何もない」お話しでした。
「神様からの指令でタイムトラベラーの探偵がヒトラーのユダヤ人虐殺を止めに行く」
ざっくりいうとそんな話なんですが
アンネ・フランクとその家族やそこに転がり込む日本人男性と義理の息子(しかも黒人)
なども登場し、それぞれの話をコントのように繋ぎます。
まぁ、とにかく笑いました。古田さん、大倉さんの抜群の存在感、山西さん、犬山さんの芸達者ぶり、うまいのかへたなのかよくわからないけど佇まいが独特の入江さん、
脇を固める変幻自在の八十田さん、フレッシュな成海さん、かっこいいのに
おかしい賀来くん、と演者それぞれの個性がケラワールドに乗せられて
笑っているうちに終わるといった感じでした。
深い意味がありそうなんだけど、たぶん「何もない」のでしょう。
放送禁止用語もバンバン使い、最後は演者が一列になって中指立てて終わるという
不謹慎さ。こんな舞台が上演できることは幸せなことだなと思いました。
賀来くんは昨年新☆感☆線の「五右衛門vs轟天」で初めて見て、
これが2回目でしたが、達者ですねー。黒人のガブリエルは最高でした。
シュッとしてかっこいいのに、コントがよく似合う。本人も楽しそう。
色々な舞台でどんどん活躍しそうです。
(アミューズなんですねー。やっぱりよく鍛えられてるわぁ)
そうそう、古田さんが観客に向かって
「こんなんだと思わなかった、松尾さんの方見に行けばよかったと思ってるんでしょ!」
って言うところががあって笑いました。
再演されるような名作ではないかもしれませんが(されたらそれはそれでよいけど)
ゲラゲラ笑って元気になれる、そんな舞台でした。